その背中、抱きしめて 【上】
部活帰りに高遠くんが、ふと言う。
「先輩の誕生日と学年末テストのお祝い、両方しなきゃね」
「じゃあ高遠くんのお祝いも一緒にしよ?」
「俺の?」
そうだよ。
お祝いされるのは私だけじゃなくて…
「高遠くんの学年1位返り咲き祝いだよ」
感謝の気持ちも込めてお祝いしたい。
「明日だね、先輩の誕生日」
「今日で高遠くんと同い年も最後だぁ…」
16歳最後の日。
また1つ高遠くんより年上になっちゃう。
「高遠くん、今年は高遠くんの誕生日お祝いさせてね」
高遠くんの誕生日、私たちは離れてしまっていてお祝いすることが出来なかった。
今年は絶対お祝いしたい。
「楽しみにしてる」
高遠くんが微笑んだ。
ねぇ高遠くん。
私ばっかり幸せをもらっちゃってて、私は高遠くんに少しでも幸せをあげられてるのかなぁ。
年上のくせに年上らしくなくてごめんね。
これから少しずつお返しができるように頑張るから。
貰った幸せを返していけるように。