その背中、抱きしめて 【上】



部活帰りに高遠くんが、ふと言う。


「先輩の誕生日と学年末テストのお祝い、両方しなきゃね」


「じゃあ高遠くんのお祝いも一緒にしよ?」

「俺の?」


そうだよ。

お祝いされるのは私だけじゃなくて…

「高遠くんの学年1位返り咲き祝いだよ」


感謝の気持ちも込めてお祝いしたい。



「明日だね、先輩の誕生日」

「今日で高遠くんと同い年も最後だぁ…」


16歳最後の日。

また1つ高遠くんより年上になっちゃう。


「高遠くん、今年は高遠くんの誕生日お祝いさせてね」



高遠くんの誕生日、私たちは離れてしまっていてお祝いすることが出来なかった。

今年は絶対お祝いしたい。


「楽しみにしてる」


高遠くんが微笑んだ。





ねぇ高遠くん。

私ばっかり幸せをもらっちゃってて、私は高遠くんに少しでも幸せをあげられてるのかなぁ。

年上のくせに年上らしくなくてごめんね。


これから少しずつお返しができるように頑張るから。

貰った幸せを返していけるように。



< 483 / 503 >

この作品をシェア

pagetop