その背中、抱きしめて 【上】



体が動かない。

目が動かない。



怖くて目を逸らしたいのに

怖くて走って逃げたいのに



動かない。







「中間の時、俺が勉強教えましょうかって声かけたんですよ?先輩のせいで2位っていうのは冗談ですけど、仮に本当だとしてもそれで先輩のせいにするわけないじゃないですか」


一旦ため息をついてから話し出したその声はもう穏やかで、目ももう怖くない。



「俺、結構あの時間楽しかったんです。だから期末も一緒に勉強しませんか?」




「…いいの?」




「良くなかったら、最初っから声かけませんよ」





なんか…どっちが年上かわかんないなぁ…。


高遠くんの方が私より全然大人だ…。




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