その背中、抱きしめて 【上】
中間テストが終わり
インターハイ予選が終わり
あっという間にもうすぐそこまで期末テストの足音が…。
「もう、せわしないんですけどー!!」
さくらちゃんが教科書片手に叫ぶ。
ほんとに、この間テスト終わったと思ったのになぁ。
「ゆずちゃんは、また今日から高遠センセーとマンツーマンでお勉強ですかぁ?」
「ちょっと、さくらちゃん!からかわないでよ」
”だってほんとのことじゃーん”って鼻と口の間にシャーペン乗せて、さくらちゃんがふてくされ顔をする。
「でも良太が言ってたんだけどさ。高遠くん、ゆずと喋ってる時少し表情が和らいでるってね」
あ、それ前にも…。
「それ、麻衣ちゃんにも言われた。全然そんなことないと思うんだけど。気のせいだと思うよ」
「私はゆずと高遠くんが喋ってるところって見ないからよくわかんないけど、毎日見てる男バレが言うんだったら間違いないんじゃないの?」
そうかなぁ。
そんなことないと思うけどなぁ。
ざわっ。
教室内が一瞬ざわついた。
「佐藤さーん!イケメンが呼んでるー!!」