モテ系同期と偽装恋愛!?
横山くんは私のことを気の強い高飛車女だと勘違いしている。
偽りの仮面を外されそうになったことが今までに数回あり、その度に肝を冷やしたが、まだ素顔はバレていないみたい。
それでいい……どうか、そのまま誤解していて……。
そう思うので、ツンデレ姫と変な呼ばれ方をしても、否定せずに黙っていた。
私がどれだけ苦しいのかなんて、横山くんには分かりっこない。
今日の夜は、男性への恐怖に、ひとりで耐えるだけ……。
車内に訪れる数秒の沈黙の後、横山くんが急に優しい声で言葉を付け足す。
「まあ、何かされそうになったら俺の名前を呼んで。必ず助けるから」
ニッコリと少年みたいに可愛い笑顔ももらってしまい、一瞬だけ明るい光を感じたが、すぐに心は曇り空に戻される。
「無理よ……横山くんには……」
「俺なんかに助けられたくないってか」
自嘲気味に笑って言った彼の言葉に、私はまた答えられずに黙るだけ。
そうじゃない……。
気持ちはありがたいけれど、横山くんも私の苦手な男性には変わりないから、助けてなんて言えないんだよ……。
ふと流れる景色に意識を向けて、あれ?と思った。
今は16時を少し過ぎたところ。
18時半からの飲み会にはまだ早いので、宿に向かうのかと思ったら、車はなぜか住宅地の方へ進んでいる。
どこへ行くのか尋ねると、「男根祭り」と言われた。