モテ系同期と偽装恋愛!?
体を半分ひねって、そっと後ろを振り向いてみると、立ち塞がる彼女たちの間に横山くんの整った顔が見えて、甘口の瞳と目が合ってしまった。
なぜか嬉しそうにニッコリと笑った後に、彼は形のよい唇を動かす。
「年上は好きですけど、俺、しばらく彼女作る気ないんで、すみません」
断った……どうして? 遠距離だから?
それとも、社内の女性じゃないとダメとか?
彼の恋愛観を踏まえると当然OKするものだと思っていたので、意表を突かれて思わず目を瞬かせた。
そして、その断りの言葉を、彼女たちではなく私を真っすぐに見つめて言うのはどうしてなのか……。
残念そうな声を出すふたりに、横山くんはもう一度謝ってから、言葉を付け足す。
「気になる子がいるんです。
この前その子に言われたんで、女性との付き合い方を再考しなさいって」
「えー、なにそれー、イケメンくんがフラれたってこと?」
「まあ、そーですね」
横山くんの視線はまだ、お姉さんふたりの間を素通りして私に向いている。
それって、もしかして……。
驚きのあまりに閉められなくなった口もとを片手で隠し、私はひとり過去を振り返る。