モテ系同期と偽装恋愛!?
もう一度なんて冗談じゃない。
その言葉に慌てたお陰か、泣きそうな気持ちはどうにか下がってくれる。
「横山くんのせいで目が回って動けなかっただけよ」と言い訳し、ツンと澄まして彼の後に続いてカップを降りた。
最初に乗ったコーヒーカップが強烈だったので、その後の回転ブランコやミニSLは随分と楽な気持ちで乗ることができた。
園内を5分ほどかけてゆっくりと進むミニSL。
短いトンネルが一ヶ所あるだけの実に単調なアトラクションなのだが、一緒に乗り合わせた小さな子供たちはキャッキャとはしゃぎ、可愛らしい笑顔で楽しんでいた。
汽笛が鳴るたび、子供と一緒に「ポッポー!」と大声を出しているイケメンが私の隣にいるけれど、それを無視して幼い日を思い出していた。
ひとりっ子の私は、両親に甘やかされて育った方だと思う。
遊園地に行きたいと言えば、大抵ダメと言われず、ここに連れて来てもらえた。このミニSLも何度も乗った記憶がある。
楽しかったな……今はしゃいでいる子供たちと幼い頃の私は、なにも変わらない……。
ゆっくりと流れる景色を見ながら感慨にふけり、自然と頬が綻んでいた。
すると隣でカシャリとシャッター音が聞こえ、ハッとして横山くんを見た。