モテ系同期と偽装恋愛!?
横山くんのペースに流されないようにしないと……。
これ以上のボロを出さないように、気を引き締め直す。
ミニSLは園内を一周して元の場所に戻り、停車した。
「もう少し歩み寄ってほしいけど……ま、少しずつか……」と独り言を呟いた横山くんは、次に私をゴーカートに誘う。
古タイヤが積まれたクネクネ曲がるサーキットには、子供を助手席に乗せてゆっくり走る父親たちの他に、ビュンビュン飛ばして競争している小学生男子の集団もいた。
「へぇ、結構スピード出せるんだ。面白そう」
私たちは10人ほどの短い列に並んでいる。
楽しそうな小学生男子のレースから私に視線を移した横山くんは、ニヤリと口の端を吊り上げた。
「紗姫、免許持ってる?」
「一応。ペーパーだけど」
「じゃあ20秒のハンデをやる。昼飯かけて勝負しよう!」
それは別に構わないので、軽い気持ちで頷いた。
遊具に乗るための一日券は横山くんが買ってくれたから、むしろ昼食代くらいは出させてほしいと思っていた。
でも20秒もハンデをもらってしまったら、私が勝ってしまいそう。
サーキットコースはそれほど長くはない。一回の入場で2周までとなっているが、3分もあればゴールとなりそうだった。