それは秘密です
そして自嘲気味に『ふ、』と笑いを漏らした。
「バカだよな、俺。勝手にそんな期待して」
「違う!」
てんやわんやしていた私はそこでようやく自分を取り戻す。
「そんなこと思ってないっ」
「今さら取り繕わなくても良いよ」
「違うんだったら!」
そして私は六島君の左手をむんずと掴み、廊下の端に向かって歩き出した。
「え?お、おい、佐藤!?」
そのまま非常階段へと通じるドアの前まで来ると、ツマミを回して解錠して開き、六島君を強引に外に押し出してから自分も後に続く。
「ちょ、ど、どうしたんだよ佐藤?」
「キモいなんて思ってないんだからっ」
そんなやりとりを交わしている間に背後で『ガチャリ』と音がした。
鍵を開けたあと、一定の秒数経過すると自動的に施錠される仕組みなのだ。
つまりオートロック機能が付いている。
言わずもがなで部外者の無断での侵入を防ぐ為だ。
それでは一旦外に出てしまったらそこからは入れなくなってしまうのでは?と思われるかもしれないけれど、社員のネームプレートにはICチップが埋め込まれていて、エントランスにあるセキュリティゲートを通過する際の通行証としてはもちろんのこと、非常階段ドアの鍵の役割も担っていた。
壁に設置されている認証システムにそれを翳せば、外からでも解錠できるので何ら問題はない。
「バカだよな、俺。勝手にそんな期待して」
「違う!」
てんやわんやしていた私はそこでようやく自分を取り戻す。
「そんなこと思ってないっ」
「今さら取り繕わなくても良いよ」
「違うんだったら!」
そして私は六島君の左手をむんずと掴み、廊下の端に向かって歩き出した。
「え?お、おい、佐藤!?」
そのまま非常階段へと通じるドアの前まで来ると、ツマミを回して解錠して開き、六島君を強引に外に押し出してから自分も後に続く。
「ちょ、ど、どうしたんだよ佐藤?」
「キモいなんて思ってないんだからっ」
そんなやりとりを交わしている間に背後で『ガチャリ』と音がした。
鍵を開けたあと、一定の秒数経過すると自動的に施錠される仕組みなのだ。
つまりオートロック機能が付いている。
言わずもがなで部外者の無断での侵入を防ぐ為だ。
それでは一旦外に出てしまったらそこからは入れなくなってしまうのでは?と思われるかもしれないけれど、社員のネームプレートにはICチップが埋め込まれていて、エントランスにあるセキュリティゲートを通過する際の通行証としてはもちろんのこと、非常階段ドアの鍵の役割も担っていた。
壁に設置されている認証システムにそれを翳せば、外からでも解錠できるので何ら問題はない。