マシンガン LOVE ～この想い、あなたに届け！～

「みんな……すごいね。ここにいる人たち全員受かりそう。…私を除いて」

　独り言のようにそう言うと、隣の彼がフフっと小さく笑う気配がした。

　周りを見回すと、みんな自信満々のように見える。
　完璧に面接の準備をしてきたのだろうか。
　誰も彼も、みな堂々とした表情をしていた。私以外の全員が。

「ところで、どうしてそんなに緊張してるの。たしかに大会社だし最終面接だけどさ。ここに受からなきゃ人生終わるわけでもないだろう」
「そうだけど……。私、前回の面接ですごく噛んじゃって失敗したから、自信なくて……」

　実は、私は前回の面接で落ちたと思った。
『当社についてのイメージを何でも構いませんのでお話し下さい』
　面接官からそう言われ、なぜかあわててしまった私はしどろもどろで。
　あらかじめ用意していたスマートな回答が口から出てこなくなり、あたふたとしながら自分の言葉で喋ったのだけれど、それがまた驚くほどつっかえたのだ。

　絶対にダメだ。落ちた。
　そう確信したものの、なにがどう転ぶかわからないもので。
　今日の最終面接に進めたのは本当に奇跡だ。