マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~

 それが私と水無瀬くんの出会い。
 きっと私だけが覚えていて、彼は記憶に残っていないと思うけれど。
 それでも私にとってはかけがえのない思い出であり、彼に思いを寄せる“きっかけ”となった。
 他人が聞いたら、そんな些細なきっかけで?と思うだろうな。

 半年後、入社して同じ企画部に水無瀬くんがいることに気づいたとき、大きく私の心臓が跳ねた。
 再会できてうれしい。同じ会社で働けるなんて夢みたい。
 その思いもあったけれど、そんな感情よりももっと深くて愛しい気持ちが湧いてきた。

 彼を見ているだけでドキドキとして、目が離せなくなる。
 その瞬間、この気持ちは紛れもなく“恋”だと確信した。

 だから、どうして好きなのかと理由を聞かれてもわからない。
 気が付いたら、好きだと思うようになっていた。
 そのスピードには自分でも驚いてるけれど、決して簡単に好きになったわけではない。

 恋は理屈じゃない。時間なんて関係ない。

 面接前、あのやさしさに触れたときから、私は堕ちてしまったから ――

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