マシンガン LOVE ～この想い、あなたに届け！～

「え？　また？　なんかペース早くない？」

　仕事が終わり、ロッカールームで一緒になった音羽にそう言うと、彼女は鏡でお化粧をチェックしながら苦笑った。

「前回、欠席者が多かったから、って鈴木が。そう言われると、亜衣も水無瀬も来なかったしね」
「だってそれは仕事が……」
「それに、十二月に入ったら忘年会とかあってみんな忙しくなるから、今のうちにやろうって」
「なに、今のうちって」

　私のスマホに連絡をくれたのは、同期の鈴木くんだった。
　今週の金曜日、また同期で集まって飲み会を開催するとのことだ。
　先月も集まったばかりだけれど、前回は参加者が少なかったからもう一度……という了見らしい。

　前回か……
　あの日は残業していたら水無瀬くんが声をかけてくれて。
　ふたりでラーメンを食べに行ったっけ。
　今思えばあの時が一番ハッピーだった。

　あの頃に戻りたい。
　戻ったところで、今の結果に変わりはないかもしれないけれど。

　じゃあ一体どこまでさかのぼれば、今の状況を回避できるだろう？
　そんな思考をめぐらせては、不毛な妄想はやめようと、頭をふるふると振って払拭した。