マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~
5.サインをキャッチせねば
***

 季節は一ヶ月ほど進み、外を吹き抜ける風も冷たくなってきた。
 十二月間近になってきたため、この気温は当然といえば当然だ。

 めげないことに自信のある私でも、さすがにあれからは気落ちして、もとの元気な姿には戻れていない。
 水無瀬くんが私に、この上なく不機嫌そうな視線を向けたあの資料室の一件から……。

「木本、ここ数字が違ってる」
「ごめん。今すぐ直します」

 水無瀬くんが必要最小限の言葉を投げて去っていく。
 ……そっけない。

 私も水無瀬くんも、接する態度がなんとなく変だ。
 特に彼は仕事でもあまり関わらないようにしていて、私を避けていると思う。

 こうなると、完全に嫌われてしまったのかと、ネガティブ思考が押し寄せてくる。
 その予想は当たっているんだろうな。
 好きな人に嫌われるのって、予想以上にキツい。
 ゼロ地点というより、マイナス地点にいるわけだから。

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