社内恋愛発令中【完】
とろんとした顔をする遥さんは、もう部長の虜らしい。



『俺のこと、よく見てるんだ?』



部長を思い出すとき、どうしてか裏の顔を思い出してしまって優しさを感じない。



あの見下すような目。



口の端を持ち上げる妖しい笑み。



遥さんの意見には賛同できそうもない。



「確かに顔はいいけど、部長ってちょっと怖いよ」



それとなく否定してみるが



「どこが〜?あんなに優しい人いないと思うけど」



部長の表の顔しか信じてない人に、もはやそんな意見は右から左だろう。



「うーん…」



ハハ、と苦笑いを浮かべて、なにも言えないとご飯を口に放り込む。
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