Last Letter~手紙がくれた想い~
「…………いちゃん?
兄ちゃんってば!!」
袖口を引っ張る誰か。
「ん?」
顔を下の方に向けると
「あぁ…春樹か。」
ダメだ。
今日の俺はぼーっとし過ぎてる。
「洗濯機、洗剤入れた??」
え…………??
俺は目の前にある洗濯機を止める。
「…………………あっ」
俺としたことが…
洗剤入れずに洗濯機を回してしまった。
「兄ちゃん、大丈夫??」
「あぁ、大丈夫。
ごめんな、春樹。」
俺は春樹の頭に手を置く。
春樹に心配させるくらい、今の俺はヤバイのか。
なんでだよ…
どうしてあの子の存在だけで俺はこんな風になるんだよ?
今まで、こんなことは1度もなかった。
授業中にぼーっとするとか、
洗剤を入れ忘れるとか…
あの子は一体、なんなんだ…