太陽と月の後継者


一方、リオ達はヨウテスの部屋に佇んでいた。

「ヨウテスに話さなきゃいけないことがある。

絶対、誰にも話さないって約束できる?」

「約束する、友とこの命に誓って。」

リオは暫く間を開けて話し出した。

「クレアは天羽だよ。

つまり、クレアは神話に出てくるクロエと同一人物。

そして…」

「いやちょっと待ってくれ。」

整理させて欲しい。

そう言って数分ほど頭を抱えていたヨウテス。

状況が読み込めていないらしい。

それもそうだ、友達がいきなり神様だの天羽だの言われたのだ。

「…まぁ、あんなに綺麗なだけあればな」

何気にすっとその言葉を飲み込んだヨウテス。

思い当たる節はいくつもあった。

魔法大会の時の解放

傷治りの早さ

見るものを圧倒する強さ、美貌

そして綺麗な心

「え、でも、だとしたら、
クレアは…

1000年も生きているのか?」

今日の件で“殆ど”の答えが導き出せた。

「そういうことになるわ。」
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