りんごのほっぺ




「──・・・林檎ちゃん、生きてるか?」



約3時間もカラオケに篭りきりだった那智軍団with黄緑 緑は、水渡さん達に割り勘分のお金を託した後、那智さんは喫煙ルーム、私は気分が悪くて喫煙ルームの前のベンチに横たわっていた。


喫煙ルームから出てきた那智さんが顔を覗き込んで安否を確認してくる。

ビターオレンジとセブンスターの混ざった匂いがした。



「…い、いきてま、す」



一応は。最後だけ心の中で呟く。

実際の所、かなりやばかった。

頭がぐるぐる回って、視界がぐらぐら揺れて気持ち悪い。



……あ、暴れすぎた。



結局。あの後。睡蓮花の後から。黄緑 緑は何かに取り憑かれたかのように豹変した。

あんなに歌う事を拒んでいたというのに、羞恥心やプライドはあっさりと棄て去って、最後の最後まで那智軍団と共に歌い狂ったのだ。


”楽しかった”


妙な達成感と満足感で胸がいっぱいになる中、ひ弱な私の身体は悲鳴を上げていた。

身体的キャパオーバー。マジでゲロ吐く5秒前だった。
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