混ざらぬ色
『……すこし気がかりなことがあるんで、聞いてくだせィ』


『気がかり?』


俺は首を傾げた
一体何のことなのか


『今回チャイナ娘と対等に戦い気づいたのは力が入っていなかったという点でィ』


『…つまり?』


『あいつ、半分以上の力を出せていないぜィ』


力が出せてないだと?
俺はアイツの力を把握出来ていないのにこの税金泥棒は…

知っていた?把握出来ていた?
まぁ、毎日のよう飽きずに神楽とじゃれてたんだから

分かりゃぁ、するよな



『でも、なんで力が突然失うのか…』


『衰えたって訳でもねぇし、多分なにかの原因で力が入らないのかもしれねェ』



原因、原因。思い当たる原因はなかった…ような。あったような


記憶力がおぼつかなく、せいぜい、三日前くらいしか覚えていない


『___あ。』


なにか、思い出したのか新八はハッと顔を上げた


『もしかしたら、定春の容態のせいかと』


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