恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「私も書きたいな」
「いや、申し訳ないがそれは来年にしてくれ。ランタンは火が付くと一人では持てない。二人でひとつを飛ばすものなんだ」
「ええ~っ!」
なによそれ。じゃあ、そのひとつのお願いを私に譲ってくれたって罰は当たらないのに。ケチ。
どうせ、『会社の株価が上がりますように』なんて書いたんじゃないの。神頼みなんてしそうにない性格のくせに、どうしてこんな時だけ。
ぶうと頬を膨らませたまま、一成について歩いていく。
その間にも、周りにランタンの灯りが次々に浮かび上がった。
まだ空には一つも飛んでいないけど、既に幻想的な雰囲気にだんだん機嫌が直っていく。
やがて、巡回してきた係員が、私たちのランタンにも火を点ける。
四角のランタンの中に温かい空気が溜まるのをじっと見つめていると、一成が口を開いた。
「今日の株主総会の話だけど」
「はい?」
今、その話?
「実は、次期社長に承認された」
「えっ!」
びっくりして、ランタンを離してしまいそうになった。