嫌い、のち好き、のち愛

飲み会が終わり、さっさと帰ろうとしていた真咲ちゃんを俺はつかまえた。


「ねえ、きみ」


そう呼びかけた俺を、チラッと見て無視して行こうとする真咲ちゃんを見て俺は慌てた。


「えっ、ちょっと待ってって」


腕を掴んだ俺を、すごく迷惑そうに見てくる。


「なんですか?泣いてたの誰も見てなかったと思うし、誰にも言いませんよ」


「いや、君は見たんでしょ」


俺がそう言うと、初めて真咲ちゃんは俺を見た。


大きな瞳が宝石みたいに輝いて、思わず息を呑む。


「見ました」


はっきり言われてちょっとグサッとくる。

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