嫌い、のち好き、のち愛
店に入るといつものおじちゃんが、俺を見て笑顔になる。
「お、大ちゃん。また来たのか……お、おう?」
それから続いて入ってきた真咲ちゃんを見て変な声を出す。
「なんだ大ちゃん。女の子連れてくるなんて初めてだな」
目をまん丸くしてそう言うおじちゃんに笑ってしまう。
確かにここに来るときは一人か姉夫婦とだ。
もっとおしゃんてぃーな店行かなくていいのか?とか言ってるし。
「定食食べたいっていうから、とびっきりおいしいの食べさせてあげようと思って」
そう言う俺におじちゃんは嬉しそうに笑う。
「嬉しいこと言うね。彼女連れてきた記念にサービスしちゃうかな」
そう言うおじちゃんに俺は苦笑いする。
「まだ彼女じゃないよ。職場の後輩。今日、奥の座敷行っていい?」
「おう、いいよ」
そう言われて奥の座敷に真咲ちゃんと向かい合わせに座る。