嫌い、のち好き、のち愛

「自転車借りてサイクリングコースとかもありますけど。村上さんて、自転車似合わなそうですよね。健全なものが似合わないというか」


「何、それ。超失礼じゃない?」


「だって村上さんいかがわしいから」


ひどい、と思って真咲ちゃんを見ると真咲ちゃんはなんだか楽しそうに笑っている。


「嘘です。村上さん、大分人間らしくなってきました」


「失敬な。産まれた時から人間だけど」


こんな会話も、真咲ちゃんとだから楽しい。


「もうお腹すきましたね!あっちで食べましょう」


そう言って早歩きになる真咲ちゃんの背中を追いかけながら笑みがこぼれる。


ほんとに食べるの大好きだな。


< 86 / 128 >

この作品をシェア

pagetop