ひなた と ひかり
「今日はありがとうございました」
「いつもお世話になってしまって」
「いいのよ。ひかりちゃんもひなたちゃんも本当の娘みたいに大事だから。また食べにおいで」
時計の短い針が9をさそうとしているころ。
帰ろうと玄関にいる私とひかりを、まりあさんも裕也さんも理央も見送ってくれる。
「はい、ありがとうございます」
にっこり笑ったひなたが、まりあさんたちに背を向け扉を開く。
「理央、もう暗いんだから送ってあげなさい」
「ん……」