たすけて、みひろん!
その翌日の月曜日。
元気に挨拶をしてきて、私と話してくれた吉野さんのおかげか、珍しく静川さんが話しかけて来なかった。
珍しいなと思いながら、放課に1人で本を読んでいると、ギュッと後ろから誰かに抱きつかれる。
後ろから抱きつく人物は2人。
だいたいが静川さんで、最近はたまに吉野さんが抱きついてくる。
こうして首に腕を絡めるように抱きついてくるのは静川さんの方。
「よっちゃん、最近楽しそうね」
こんなふうに怪しく囁いてくるから、私はよっちゃんってあだ名が大嫌いだ。
何も答えず黙って下を向いていると、静川さんは自分の胸ポケットからスッと何かを取り出した。
そして、
「ねえ、ふざけてるの?」
手に持った芯の出てないシャーペンを、思い切り私のももに突き立てた。