お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
動揺を隠すように、小さく息を吐いた。

「赤井さんって、下の名前は?」



新手のナンパか?
大学時代から自分の事を良く知っている工藤が隣で眉間に皺をよせ、不可解な顔をしている。

赤井さんも振り返ったまま、不思議そうに首を傾げる。


ナンパとかじゃないから。


隣の工藤に牽制するように視線を送って、赤井さんに笑顔を作る。

「アイスコーヒーが美味しかったから」
自分の言葉に、赤井さんは嬉しそうにはにかんだ。

「社長、まだ一口も飲んでない…痛っ!!」

言葉は丁寧なくせに、工藤が痛いところをついてくるものだから、思わず肘で小突いた。
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