その男、猛獣につき
踏んだり蹴ったり。

もう本当に嫌になる。

 

雨と一緒に涙まで溢れてきた。
顔が濡れているのは、涙のせいなのか雨のせいなのか分からない。

 

着ていたTシャツは所々転倒したせいで泥が着いて汚れている。


そのTシャツも徐々に雨で濡れで身体の熱を奪い、冷たくなっていくのを感じる。

 

★☆★

どうにかやっと、コンビニに到着する。

 

身体はびしょ濡れで、服も泥だらけ。

自転車は修理しないと乗れそうにない。

 

さっき泣いたせいで、きっといつもより濃いメイクもぐちゃぐちゃだろうし、膝は血が滲んでいる。

 

コンビニの駐車場にいる数人のお客さんが不憫な目で私を見ていることが分かる。

 

コンビニに自転車置かせてもらって、今日はタクシーで帰ろうかな。

 

そんな考えが頭をよぎる。

 

 
< 154 / 328 >

この作品をシェア

pagetop