その男、猛獣につき


「ほら、味わって食べなさい」

コンビニの袋を私に押し付けるように渡してくれる。



「わぁぁ。新発売のパフェ」

「やっぱり!!こういうの好きだと思った」

「何から何まで、ありがとうございます」

 

髪が乾くと先生は私を車で病院まで送ってくれる。

途中、先生と遭遇したコンビニに立ち寄ってくれてスイーツを買ってくれた。



ぶかぶかの恰好をした私を車に押し留め、先生が任せろとスイーツを選んでくれた形だ。

 

嬉しさのあまり思わず口角をあげて、にんまりしてしまう。

 

「いい一年になるといいな」

「はいっ」

先生は私のにんまりとしてしまった顔を眺めて、呟いた。

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