その男、猛獣につき

「せ、、んせ…い。…んんッ」

 

どうにか意識を保ち、先生の名前を呼ぶ。

 

「先生なんて、呼ぶな。せっかくの覚悟が崩れそうになるから。名前で…」

 

「ち、ちから…さん」

 

「聞こえない」

 

「主税さん。」

 

「そう。舞花、好きだよ」

 

先生は満足そうにほほ笑むとキスを唇から、首筋、そして胸へと移動させていく。

 

胸元に赤いバラの花びらのようにくっきりと先生の所有物だとわかる印を残す。


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