シークレットな関係

されたことを言うと、もしかしたら嫌われるかもしれない。

でも言わないままでいるのは、この先ずっと、この事件のわだかまりが残ってしまうだろう。

それは、お互いに辛いことだ。


「いいよ、全部、和哉に聞いてほしい」


ベッドの上に向かい合って座り、宅配が来たことから順に警察から聞いたことまで話すと、彼はたまに相槌を打ちながら真剣に耳を傾けていた。


「私のこと嫌いになった?」

「こんなことで嫌いになるわけねえだろ。でも、改めてマネージャーさんに礼を言わないとな」

「そうだね、すごく感謝してる」


真剣だった和哉の目がふわっと優しくなり、そっと私の頬に触れてきた。

親指で唇の輪郭を優しくなぞられ、胸がトクンと鳴って、もっと触れてほしいと願ってしまう。


「桃花、今俺に触られるの、怖いか」

「そんなことない、逆。お願い、和哉、上書きして」

「・・・分かった」


犯人に触られたところ全部、彼の手と唇で打ち消してほしい。

あの嫌な顔を忘れさせてほしい。


彼は私のそばに寄り、手のひらで頬を包んで優しいキスをくれた。

そして首筋と手首にもキスをしてくれる。

気遣うように肌に触れながらゆっくりベッドに倒されて、髪が撫でられた。

今の彼は甘い獣というよりも、優しい獣だ。


「桃花、愛してる」

「私も、和哉のことが大好き」


そう言った瞬間、濃厚で頭が痺れるようなキスをされ、気づけば一糸まとわぬ姿になっていた。

< 118 / 119 >

この作品をシェア

pagetop