シークレットな関係
彼の手が肌を這い、唇が甘い刺激を送ってくる。
頭も心も彼のことでいっぱいになり、十分すぎるくらいに満たされると、彼は私の隣に横たわった。
腕枕に頭を預けて幸せな気持ちに浸る。
私はなんて素敵な恋人を持ったのだろう。
「これから先ずっと桃花のことは俺が守る。だから、安心して女優を続けろ」
女優を辞めようかと少しだけ考えたことがばれていて、少しびっくりする。
でも、頑張れと、女優を続けていいと、そう言われた気がして声が詰まった。
「・・・うん」
「だから、何かあったらすぐに全部俺に話せ。俺の仕事が忙しくてもだ。気を遣って一人で抱え込むな」
「・・・うん」
言葉だけでなく、私の手を握る手のひらから和哉の気持ちが伝わってくる。
これからも、私が女優であることで、一般人である彼にはたくさん迷惑をかけてしまうかもしれない。
けれど、何があっても和哉となら乗り越えていけそうな気がする。
ふと、あの言葉が頭の中に浮かんでハッとした。
そうか、このことを示唆していたのかもしれない。
これからも、彼に内緒で占いサイトを覗いてしまいそう。
“雨が降って、地は固まるもの”。
だって、やっぱり当たる気がするから──。
【完】


