シークレットな関係
今日の占いは『意外な事実を発見しそう』だ。
何か起こる予感がする日曜日。
今日はタクシーではなく、高橋の運転する車に乗っている。
「家デート」ではなく「お出かけデート」をするらしい。
昨日の帰り際に様子がおかしかった彼だけど、今日は普通に見える。
「どこに行くの?」
「動物園。恋愛初心者マークを貼り付けた櫻井には、ぴったりの場所だろ」
「し、初心者じゃないから。これでも今までに二度くらいは・・・」
「それ、お子様で終わったんだろ。でなきゃ、相手の俳優の前で緊張するはずがねえ」
「確かに、あの時は二十歳で、経験もなかったけど。今は違うから!」
「そんな宣言するな」
「話を振ったのは、高橋の方でしょ。なんで怒るの」
昨日の妙な空気に陥りそうになったとき、車はコンビニの駐車場に停まった。
エンジンはかかったままサクッとシートベルトを外した彼が私の方へ身を乗り出してきて、え?と思った瞬間には顎が固定されて唇を合わせられた。
ここがコンビニの駐車場で誰に見られるとも分からないのに、彼の舌が口中を蹂躙する。
どこか分からないけれど、高橋の体をバシバシ叩いて抵抗を試みる。
それでもキスは続いてしまい、私の抵抗の手が止まった。
最後に唇を吸われて離れていく唇が、開いた目に映る。
「今のは俺が悪かった。でも“仮”とはいえ、今の櫻井は俺の彼女だ。彼氏である俺に、ほかの男にこの肌を触られたと言うんじゃねえ。分かったか」
「・・・ごめんなさい」
素直に謝ると、高橋は車を走らせた。