シークレットな関係
「やだ・・・クマができてる・・・」
鏡に映る自分の顔のひどさに愕然とする。
少し眠れなかっただけで、三歳は老けたようなヤツレ顔になっている。
二十歳前は徹夜も平気だったのに、歳を取るってホントに残酷だ。
こんな顔では会社に行けないし、ましてや今日は事務所に顔を出そうと思っているのだ。何とかしなければ。
さっそく化粧水を含ませたコットンで目の周りをパックする。
五分ほどそうした後に下地クリームを塗って、パープルのコントロールカラーを目の下とまぶたと目の周りのCゾーンにも薄く塗る。
肌のくすみがひどいときは、パープルを使うと肌に透明感が出るのだ。
あまり塗り過ぎると白くなりすぎてしまうから、ごく薄く。
それから洋子さんから教わった魔法のメイクを念入りにし、いつもストレートの髪をふんわりカールさせてみる。
「うん、上出来!」
ごくごくナチュラル、されどしっかりメイク。
どこからどうみても寝不足女には見えないキラキラな私が鏡の中にいる。
さすがメイクのプロの技だ、教わっておいてよかった。
身支度を整えて、日課の占いチェックする。
いつも見るサイトは『マリリンの一言占い』というところ。
口コミで“当たる”と評判の占い師で、一日の行動の指針にしているのだ。
「今日は『毎日の積み重ねが幸運を呼ぶ』か・・・ラッキーカラーは水色」
チェストの引き出しを開け、色とりどりのハンカチの中から水色を選びバッグに入れる。