どうすればいいのかわかりません!
私だって“気の合う人”を探しに来ているんだし、一応のアピールはする。
けど、たぶんこの眼鏡男子は“なんだこの場違いな女”とか、思っているんだろうな。
彼は気を取り直すように眼鏡を指先で直したけど、ニコリともせずに私を凝視していた。
「工藤慎一です」
工藤慎一さんか。工藤さんね。
思いながら、パンケーキがふわふわと口のなかで溶けていくような感覚はを楽しむ。
めちゃくちゃ美味しいー! そんな風にニコニコしていたら……。
「え? 工藤慎一さん?」
美保がそう言って、小さく吹き出した。
……笑い出すような名前だった?
不思議に思って美保を見ると、チャラいお兄ちゃんが笑いながら割り込んでくる。
「アニメのキャラじゃないから、こいつは普通の会社員だし。俺は戸倉秀一郎。秀一郎って名前も似合わないだろうけど、美容師やってます」
チャラい兄ちゃんはチャラさ全開で、私たちに名刺を配り始めた。
勤める美容院の名刺かな……と、思ったら、名前と連絡先のみの、思った以上にシンプルな名刺でビックリ。
いや、ビックリしたらダメか。
「店名とかNGってスタッフさんから言われたから、昨日、慌てて作ったんだよねー」
ニコニコしている戸倉さんは、サービス業だからか愛想抜群だな~。
そして、やっと笑いを押さえ込んだ美保が、姿勢を正して可愛らしく首を傾げた。
「桐島美保です。戸倉さんはどちらの美容室でお仕事されているんですか?」
「内緒。連絡くれたら教えてあげるよ」
うわぁ、会って数秒だろうに……相当チャラいなー。
それでも、あっという間にパンケーキは私の胃袋に収まり、ドリンクを飲んでいたら、目の前の工藤さんが唐突にお皿を差し出してくる。
「こちらも美味しいです」
乗っていたのは同じパンケーキ。
だけど、粉砂糖がかかったシンプルなのじゃなく、何だかバナナだとかイチゴだとか、生クリームだとか、たくさん乗っている。
ソースはちょっと紫色に近い赤だから……ブルーベリーソース?
「こんなのありましたか?」
「ありました。と言うか乗せました。あったので」
あなたは単語しか話せないのかい?
けど、たぶんこの眼鏡男子は“なんだこの場違いな女”とか、思っているんだろうな。
彼は気を取り直すように眼鏡を指先で直したけど、ニコリともせずに私を凝視していた。
「工藤慎一です」
工藤慎一さんか。工藤さんね。
思いながら、パンケーキがふわふわと口のなかで溶けていくような感覚はを楽しむ。
めちゃくちゃ美味しいー! そんな風にニコニコしていたら……。
「え? 工藤慎一さん?」
美保がそう言って、小さく吹き出した。
……笑い出すような名前だった?
不思議に思って美保を見ると、チャラいお兄ちゃんが笑いながら割り込んでくる。
「アニメのキャラじゃないから、こいつは普通の会社員だし。俺は戸倉秀一郎。秀一郎って名前も似合わないだろうけど、美容師やってます」
チャラい兄ちゃんはチャラさ全開で、私たちに名刺を配り始めた。
勤める美容院の名刺かな……と、思ったら、名前と連絡先のみの、思った以上にシンプルな名刺でビックリ。
いや、ビックリしたらダメか。
「店名とかNGってスタッフさんから言われたから、昨日、慌てて作ったんだよねー」
ニコニコしている戸倉さんは、サービス業だからか愛想抜群だな~。
そして、やっと笑いを押さえ込んだ美保が、姿勢を正して可愛らしく首を傾げた。
「桐島美保です。戸倉さんはどちらの美容室でお仕事されているんですか?」
「内緒。連絡くれたら教えてあげるよ」
うわぁ、会って数秒だろうに……相当チャラいなー。
それでも、あっという間にパンケーキは私の胃袋に収まり、ドリンクを飲んでいたら、目の前の工藤さんが唐突にお皿を差し出してくる。
「こちらも美味しいです」
乗っていたのは同じパンケーキ。
だけど、粉砂糖がかかったシンプルなのじゃなく、何だかバナナだとかイチゴだとか、生クリームだとか、たくさん乗っている。
ソースはちょっと紫色に近い赤だから……ブルーベリーソース?
「こんなのありましたか?」
「ありました。と言うか乗せました。あったので」
あなたは単語しか話せないのかい?