そばでいつも…

あたしは、教室に着き適当な席に怒りを抑えながら座った。
みんなの視線がチクチク突き刺さる。
でも、周りを見るとなんと同中の人が、1人…2人…数えていくうちに緊張感が高まった。なんと、同中の人がクラスの30％だった。
驚いていると、ミディアムでナチュラルメイクの優等生そうな女の子がわたしにどんどん近寄ってくる。そして、わたしの顔をじーっと見てこう言った。

「沙柚璃？覚えてる？あたしだょ★」
あたしは、間の抜けた返事をした。
「へっ？誰だっけ？」

呆れたようにあたしを見ていった。
「はぁ？変わってないねぇ！沙柚璃。あたし、緒方　優衣！
　中1で同じクラスだったぁ！！」

あたしは、はっとしたように言った。
「え！優衣～？？感じ変わったから分かんなかったょぉ！！」

「ってか、同中の子いっぱいいすぎだよねぇ？
　やんなっちゃうわぁ！」

「あたしも今同じこと思ってたよ！！
　やだよね～？？
　ってか、優衣と同じクラスで良かったぁ♪これからよろしくね！」

「あたしも嬉しいよぉ！！仲良くしよっ☆」

なんだか、あたしは、ほっとしていた。
さっきの怒りは、自然と消えていた。
怒りは、楽しみに変わっていた。