水男(ミズオ)
「と、言うことは
亜美が危ない!


連続殺人犯を好きになるなんて
あいつもドジなやつだな。


でも安心しろ!
俺が助けてやるからな」


やっと元気が出てきた高山
は勢い良く叫んだ。


頭の中には
亜美を助け出すヒーローになった

自分が描かれている。


姫を助け出したヒーローが
最後に必ずすることがある。


キス。


高山の顔が
少し赤くなった。


しかしにやけた顔を
すぐ引き締める。



亜美を助けなきゃいけない。


そのために高山が出来ることが
一つだけある。


それは
思い出すこと。


15年前の事件を隅々まで
思い出すこと。


そうすれば
俊介がボクである証拠が


見つかるかもしれないと
鷹山は思ったのだ。



「小学校の友達にも
連絡して聞いてみよう。


フェイスブックやってて
良かったよ。


たまには役に立つんだな。アレ」



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