専務とお見合い結婚!?


あの時、花を生けたという偶然が、まさかここに繋がっていただなんて……。



「祖母は相当かすみの事を気に入ったみたいで。最初はどういう事かわからなかったけれど、一緒に過ごしてきてよくわかったよ」



専務はポンポンと私の頭を優しくなでながら、微笑んだ。


あの日の会長夫人に似た、あたたかく、やわらかく……。



「回りくどい手を使って悪かったと思っている。だけど、これだけは信じて欲しい。オレはかすみを愛している」


「専務……」


「お見合いの時に言った言葉に、何一つ偽りはない。絶対にキミを幸せにするから、オレと結婚して欲しい」



お見合いの時と同じ。


まっすぐ、真剣な瞳が私の姿をとらえている。


夢じゃなくて、これは現実。



「……っと、これも」



専務は思い出したようにポケットに手を突っ込んで、小さな箱を取り出した。


< 80 / 82 >

この作品をシェア

pagetop