専務とお見合い結婚!?
それは専務の手のひらにおさまるほど小さくて。
ゆっくり、そっと、専務はその箱を開けて、中身が顔を出した。
ダイヤが散りばめられた、シルバーのエンゲージリング。
「……そういえば、私も自分の気持ちをずっと言っていませんでした」
「ん?」
専務の本音がわからないと、ずっと考えていたけれど、私も専務に自分の気持ちは打ち明けてはいなかった。
涙が出そうになるのをこらえて、顔を上げて笑った。
「私、入社当時からずっと、村上慶一郎の事が好きでした。もちろん、今も」
「おい。それじゃ、6年間も知らずに両想いだったのかよ?」
「そういう事になりますね」
「……何してんだ、オレたち」
おかしそうに専務が笑ったので、私もつられて笑ってしまう。