たとえ声にならなくても、君への想いを叫ぶ。
 


「(敵意に敵意で対抗しても、何も変わらないから)」


「……っ、」


「(私には、私の言葉を信じてくれる人がいたら、それでいい。だから、私が今伝えたことを信じるも信じないも、あなたに任せる。ただ……これ以上、私のお父さんが悪く言われるのは、とても悲しいけれど)」



そこまで伝えると、彼女は申し訳なさそうに俯いたまま一度だけ小さく頭を下げると、私達のやり取りを後ろで見ていた仲間たちを連れて逃げるように去っていった。



「栞……?」



ぽつり、心配そうに私の名前を呼んだアユちゃんと蓮司へと向き直ると、二人へ向けて笑顔を見せる。



「(私は、大丈夫)」


「でも、こんな……」


「(人の噂も七十五日、っていうでしょ?だからね、またみんな噂に飽きたら忘れると思う。5年前に、そうだったみたいに……)」


「……っ、」


「(だから、私は大丈夫。教室に戻ろ?)」


 
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