たとえ声にならなくても、君への想いを叫ぶ。
 


「……はぁ、」



かけていた眼鏡を外し、眉間を抑えて溜め息を吐き出せば、また一つ不安の塊が胸に落ちてきた。


……元々、予防線を張っていなかった訳じゃない。


推薦が取り消しになる以前からも、もしもの時の為に、一般入試を受ける最低限の勉強はしていた。


だから、志望校を変えた時もなんとかなる、大丈夫だと心の片隅ではそう思ってた。


……そう、思っていたはずなのに。


しっかりと、準備はしていたはずなのに……ここへきて不安ばかりが増えていくことに焦りを感じずにはいられない。



「……周りは、もっと勉強してるかもしれない」



ぽつり、零した独り言は溜まりに溜まった行き場のない弱音。


最近、こうして独り言を呟くことも多くなった気がする。


どれだけ勉強しても、どれだけ対策を練ろうとも。


崖っぷちに立たされている今、そのプレッシャーを跳ね除けられるほど、俺はまだまだ人間が出来ていない。



 
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