四百年の誓い
 ……その日の夜。


 美月姫との通話を終えた後。


 「お父さん、いったい何が。まだ未成年の娘に向かって、いきなりお見合いだなんて」


 「こっちだって何もなかったら、速攻却下してたよ!」


 父は母に事情を説明した。


 「え、なんですって」


 「そうなんだ。19の娘にお見合いだなんて、いくら上司からの話でも即お断りのつもりだったのに、よりにもよって」


 「ややこしいことになってるのね……」


 「……」


 両親は顔を見合わせ、ため息をついた。
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