Office Love
ちょっと外のテラスで休もか。
そない声掛けて、外のテラスへ座らせる。
さっき買うた箱を取り出して、


「彩葉、手出してみ。左手や。」
「うん・・・・」


彩葉の細い左手首に、キラキラ光るブレスレットを着ける。


「外すなや。会社でも着けとき。」
「うん////ありがと。」


嬉しそうに左手眺めて、光に翳してるその姿もほんま可愛えぇな。
そっと立ち上がって、他のもんからは見えんように、その可愛えぇ口に口付けする。
驚いた顔してるけど、すぐ俺の後を追いかけて来て、腕に手回して来るとこなんか、愛おしいわ。


「大好き///」


反則や。今、言いなや。


「わかっとるわ。」



*******


彩葉とええ感じやのに、携帯に【市埼】の表示。



「はい、平川ですけどぉ」
『なんで、僕やてわかってんのに、名乗るねん?』
「そんなん、電話やさかいやん。で、何や?美咲ちゃんに振られたか?」
『アホ言いな。美咲ちゃんが、真子らの事心配してるから。合流でけへんか?』
「ええけど、お前らどこでおるん?」
『まだ、水族館の近く。』
「お前、車やろ。俺ら――でおるから迎えに来て」

どうしたの?と言わんばかりに小首傾げて見上げてくるから、そのままキスしたってもええねんけど、ちょっとここは我慢して、


「美咲ちゃんが合流したい言うてるらしいから、ギンらと合流しよか。」
「うん。」



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