ゾッとするホラー短編集
「拓海、ダメだ!




あの女の幽霊がいて、

元の場所には、戻れない!」






あの噂の女の子の幽霊は、

ゆっくりと私たちの方へ

歩いてきていた。






私は恐ろしくて、

膝がひとりでに

カタカタと震えだした。





〈 どうしたらいいの?



私たちに逃げ道なんて、

ないじゃない 〉






私は生きた心地がしない中、

あの女の子の幽霊を

怯えながら見ていた。






女の子の幽霊は、

私たちに一歩一歩近づいてきて、

血走った目を

私たちに向けると、

低く不気味な声で、

こう言った。






『私の心臓を……、返して……』
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