ゾッとするホラー短編集
『あなたの心臓を……、

ちょうだい……』






幼い女の子の幽霊は、

私にそう言って

赤く血走った目で、

私の顔をのぞき込み、

不気味に笑って

私の方に手を伸ばしてきた。






「止めて! お願い……。




私は関係ないのよ!




私はただ、

健二くんを救いたいだけなの。




私たちはすぐに、

この病院から出ていくわ。






だから……」






幼い女の子の幽霊の青白い手が、

私の胸に触れた。





私は悲鳴を上げ、

廊下に背中をついて倒れ込み、

恐怖に顔を歪めていた。
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