ゾッとするホラー短編集
幼い女の子の幽霊が、

私に悪意を持った目つきで

近づいてきた。






私は十字架のネックレスを

強く握りしめ、

心から祈った。






〈 どうか私と健二くんを

救って下さい 〉






『どうして、私の心臓は……、

動かないの?』






低く不気味な声が、

病院の長い廊下の

暗闇の中に響いた。






私は恐怖で体を震わせながら、

幼い女の子の幽霊に

上ずった声で言った。






「事故だったのよ!




あなたの死は、

不運な事故だったの。




あなたの死は、

たしかに理不尽で

許せないことかも

しれないけれど、

私や健二くんは、

あなたの死とは無関係なの。




だからお願い……。

この場から消え去って……」
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