理想は、朝起きたら隣に。

「あれ、美春。まだ終電大丈夫だよね?」

優衣の呑気な声に、両手に力がこもった。

「ねえ、優衣には元彼と会わせたことがあったよね。来るの知ってたの?」

さっきの結婚式で私に絶対に二次会に出席してと言っていた。
そう言えば、式の前から何度も。
それは私に壁の華でも高嶺の花でも、観賞用に呼ばれたのだと思っていたのだけれど。

「美春、違うの、あのね、私――」

二次会用に着替えたのだろう、クリーム色のサテンのワンピースをもじもじと掴み下を向く。
反対に私は紫のはっきりしたドレスにヒールがプラスされ、はたから見れば私が優衣を威圧しているように見える。

「優衣、入らないの?」
「比呂くん」

良く見れな優衣の後ろに新郎が立っている。
そしれ彼が私の後ろを覗くと、顔を綻ばせた。

「慶斗っ」
「あのね、その、比呂君と朝霧さんって幼馴染っていうか親友っていうか」
「おめでとう。元気だったか」
「でね、なんというか、私、ずっと黙ってたんだけど」

優衣の声が頭に入ってこないのは、同時に後ろから彼の声がするからだ。

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