部長の溺愛に困惑しています。
「こちらなどいかがでしょう?今年らしい落ち着いたレッドカラーでございますが」


私は年配が好む赤色をチョイス。

ルージュのスティックの部分を少し出して、自分の手の甲に塗り色を彼女に見せる。






「それ今してる私の口紅と一緒よ」

「え?」

「あら気づかなった?そちら…先日先取りして買ったんですよ。色々とコネがあるのでね」


私は一瞬言葉を失う。

同時に「やられた」と思った…





この人は化粧品を買いに来たんじゃない。

私達みたいな人をイビリに来たんだ…!







「そ、そうでしたか…」


試供品のルージュを戻しながら、とりあえず冷静になれるように自分に何度も言い聞かせる。
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