部長の溺愛に困惑しています。
だからと言って、お客様に対してこんな態度を取ってはいけないことくらいわかっている。

しかし逆に言えば、彼女が私をこうさせたとも言える。



このまま猛スピードで爆発してしまいそうな私の肩を止めるように、ぐっと後ろから誰かに掴まれる。

白いきめ細かい肌に細い指が、私の肩にどっしりと乗っかった。

振り返ると私の後ろには森崎さんがいて、私の耳に口を近づける。





「もういいから裏に行ってなさい。ここは私が」

「…」


冷静な口調と顔つき。

そんな森崎さんを見た途端私はやっと我に返る。






「も、申し訳ございませんっ」


とっさにお客様の女性に頭を下げるも何も返事が返って来ない状態で、怖くなって彼女の方を見れず怒っているのかさえわからなかった。
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