部長の溺愛に困惑しています。
「あと数分で終わる」

「サクラの教育なんて手の空いている社員にやらせればいいんですよ。もうすぐミーティングが始まりますよ?」

「10分ずらせ。遅れるのが嫌ならお前が進行しろ。文句は言わない。行くぞ、北山」


森崎さんを軽くあしらった後、スタスタと先に行ってしまう部長。

すぐに追いかけようとした後、通りすがりにちらっと森崎さんに目を向けるとものすごく怖い顔で睨まれた。




こ、怖っ…!


一応ペコッと軽く頭を下げたが、彼女には完全に無視される。


怒ったようにデスクに戻って行く森崎さんの姿を見て、

また怖くなってゾッとしてしまった…





あー怖かった…

森崎さんに比べたら前の会社の先輩達なんて優しい方だったな。

怖いのは編集長くらいだったし。






「ここが倉庫だ」


部長とやって来たのは、営業部のオフィスがある階の一番端の部屋の倉庫。

ドア横のボタン式の鍵とドアを開けると、部長は電気を付けた。






「この棚に色々とストックがあるから、ちゃんと補充しておけよ」

「はい」

「あとここの鍵はボタン式だから…やり方を教えておく」


部長がボタン式の鍵の所で、鍵の開け方と暗証番号を教えてくれた。


メモを取りながら説明をしてくれる部長の手をチラチラと見る…




大きい手だな…


それに綺麗だし…





「…ちゃんと聞いてんのかお前」

「ぇ…」
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