部長の溺愛に困惑しています。
「他の社員の方達とは食べないんですか?」

「まだ会社に馴染めてないから親しい人がいなくて…」

「そうなんですか…」


しゅんと顔を曇らせる磯部さんを見て、私もその気持ちがわかり同情する。


私なんて雑用係だから同業者すらいないし…







「私もつい最近まで北山さんと同じ雑用係だったのよ」

「え゛っ」


ふと発した磯部さんの言葉に、思わず箸で掴んでいたウィンナーがポロッと落ちた。





「そーなんですか!?」

「ええ。2年間雑用係やって今年やっと採用貰って営業に入れたの」


驚き過ぎてすぐに返す言葉が出ない。

仲間がいないと思ってたのに、先輩がいたよここに!






「だから北山さんが来た時からずっと頬って置けなくて…話しかけるチャンスを伺ってたんだけど、部長がいつもついてたからなんか気まずくて」

「そうだったんですか…」

「部長が雑用係の指導をするなんて珍しいからびっくりしてたの。私の時は森崎さんか岡田さんだったから」

「…」
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