⑦オオカミさんと。溺れる愛の行く先に【番外編も完結】
「そんなことしたってム~ダ!編集できるって知らないの?
アンタ、広報の人間でしょ」

「う、う…あ。どこに有るんだ?ソイツは!」

「…教えるわけないじゃない。拡散されたくなかったら、2度と私に近付かないで」

裂いたブラウスを投げ捨てて、下着に直接カーディガンを着けた。
 
ついでに、カメラを枕元からこっそり回収。

アンタの枕のすぐ隣だよ、バ~カ。

「じゃあね、奥様へ土下座の練習でもしてから帰れば?……バイバイ、永久に」

力なく項垂れた男の、少し薄くなった頭頂部をポンポンと叩くと、彼女は今度こそ部屋を後にした。
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