「ただ、隣に居たいだけ。」

「授業、始まるぞー」

クラスの扉の前で楽しそうに話をしている〝二人〟の頭に出席簿を軽く当てて、いつも通り振る舞う。


――――……先生として。


〝同じ学校〟〝同じクラス〟
再会したときは、ただ〝嬉しかった〟だけだったのに、芽生えた〝想い〟__。

多分ずっと〝好き〟だったんだ。


でも___……

植田と笑い合う〝未空〟も
想いながら照れる〝未空〟も

未空が想ってるのは〝俺〟じゃない。
同じクラスだからこそ見える〝真実〟。

今は、同じクラスなのが辛い__。


こうやって〝俺〟に作ってくれてるみたいに植田にも〝弁当〟を作ったりとか……


考えては、落ち込む。を繰り返す。

自分の気持ちに気付いてから
未空と目を合わすことも、笑い合うことも出来ずに、ぎこちなくなってしまった。

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